うつとゆっくり戦うひとへ

うつ、統合失調症と10年以上戦っている私から、新たに戦いはじめたあなたへちいさなアドバイスを。

世間の目、世間の解釈

うつ病心の風邪である」

なんてキャッチフレーズをつけたやつを私はぶん殴りたい。

まぁたしかに風邪のように誰でもなる可能性のある病気だ。

けれどこのキャッチフレーズだと「すぐ治る」という印象がついてまわる。

 

うつ病はすぐには治らない。それどころかうつ病から派生するあらゆる症状により、ものによっては死に至るし自殺率も上がる恐ろしい病気だ。

こうなると

うつ病は心の癌である」

のほうがしっくりくる気がする。

 

かつて日本人の100人に一人はなる病気とされていたが、いまはそれよりも格段に患者は増えている。なのにこれといった特効薬はなく、しかも日本で扱われている向精神薬のほとんどが輸入もの。海外で散々使われ、安全性が確保されたものをまた日本で安全確認をして流通させている。なので日本は精神医学において世界でも遅れている方だ。

 

遅れているのは治療法だけでなく認識も。

「働けない」というだけで怠けていると思われ

「死にたい」というだけでかまってちゃんだと思われる。

学校でいじめを受けている子に「あなたにも責任があるんじゃないの?」と訊く教師のように、周囲はうつ病患者を「面倒くさい」と感じるのだ。

そうして周囲から人がいなくなって、自分だけでは苦しみを抱えきれなくなって、自殺した人が年々増え続けている。

先進国とは思えない自殺率の高さだ。

 

こうなると「世間の目がうつ病患者の治療を妨げている」ようにも思える。

 

なぜだ?

「癌だ」と言えば周囲は心配してくれるのに、「うつ病だ」と言ったら邪魔者扱い。

それは「病気が見えないから」だと思う。

最近のCTとかで細かく見るとうつ病の人にはそれぞれ特徴があるらしいが、だからといってそれを手術でどうこうはできない。

統合失調症も脳の写真を撮ると健常者と明らかな違いが出るらしいが、だからといって手術でそれを解決することはできないのだ。

これは精神科のドクターたちもさぞ歯がゆい思いをされていることだろう。

増え続ける患者に、特効薬もなく手術もできない、効くか効かないか博打のような薬の処方とカウンセリングしかできないのだ。

 

患者だって歯がゆく苦しい毎日を送っている。

「一日中家にいるなら資格の勉強でもすれば?」

とよく言われるが、薬のせいで眠いし集中力もない。おまけに記憶力も低下している。そんな状態で意欲的に資格の勉強なんてできるわけがない。金の無駄である。

でもそう言い返すと「じゃあサボってるだけじゃん」となるのである。解せぬ。

 

うつ病統合失調症になると、意味不明原因不明の各所の激痛に悩まされたりもする。

レントゲンを撮っても異常ないのに肩や腰や足が痛む。コーヒーを飲みすぎたわけでもないのに胃が痛む。喘息なんかないのに息がしにくい。

これらに対処する方法もないのだ。

 

健康ってなんだっけ・・・・・元気ってどんなだっけ・・・・・

そんな風考えてしまうほど、常にどこか具合が悪い。それが精神病だ。

 

 

さて、うつ病になってしまった人へ。

寒いですが、風邪やインフルエンザなどは大丈夫でしょうか。

来月あたりから花粉が飛び出すそうです。

うつになると免疫力が落ちるので、いままでなったことがない人でも花粉症デビューすることがあります。

目や鼻に違和感が出てきたら耳鼻科へ行きましょうね。我慢することはないですよ。

花粉症はアレルギーですから、隠す必要がありません。堂々と病院に行けます。

私も先日お世話になっている耳鼻科に行ってきました。早めに行くと病院は空いていますから、待合室でのストレスも少なく済みます。

我慢することに慣れないでくださいね。